Aug 30, 2010
手形割引の意義サイズ
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都内に供給する水道水の味を改善しようと、都水道局が利根川水系から取水する5浄水場で、カルキ臭の原因物質などを100%取り除く高度浄水施設の導入を進めている。東京の水道水が不評なのは、全取水量の8割を占める利根川水系の水質の悪さが原因で、13年度末までに5浄水場すべてで施設を完成させる計画だ。都水道局はこのうち、12年度末に完成を予定する金町浄水場(葛飾区)の建設現場を今月8日、報道陣に公開した。【和田浩幸】
◇「まずい」イメージ払拭
「川の中の臭気物質を完全に取り除けば、これまでとは違うおいしい水道水ができます」。都水道局の担当者は、建設中の高度浄水施設を高台から指さし、今後東京の水道水が劇的に変わることを強調した。金町浄水場(約26万平方メートル)内の北西に位置する同施設の専有面積は約2万2500平方メートル。建設現場では、大型クレーン約10機がせわしなく資材を運搬し、約400人の作業員がコンクリートの打設などに汗を流していた。
建設が進む施設は、オゾン処理棟と生物活性炭吸着池棟、高度浄水ポンプ棟で構成され、建物の延べ床面積は1万6750平方メートル。総延長約4・5キロの配管と、320個のバルブ(最大口径1・8メートル)を設置し、1日98万立方メートルの高度浄水処理を行う。
「1日で9〜10メートルずつトンネルを掘り進めており、ここに水道管が通ります」。水道局の担当者は、地下20メートルで掘削するシールドトンネル(内径3・3メートル)の内部も案内してくれた。既存の施設を稼働させながら、その地下に内径2・6メートルの巨大な水道管を埋設するためのトンネルで、間もなく完成時の長さ420メートルに到達するという。
同浄水場が取水する利根川水系江戸川の上流は市街地が多く、原水の水質が悪い。別の浄水場が取水する多摩川、相模川両水系と比べると、カルキ臭の原因となるアンモニア態窒素量(09年度調査)が約9倍に上る。
急速ろ過方式による従来の浄水は、江戸川から引いた水に凝集剤を入れ、人工的に汚れの塊を作り出して沈殿させる仕組みで、この上澄み水を塩素消毒し、さらに砂でろ過して配水池に貯水している。高度浄水は、沈殿させた後の上澄み水に残る汚れをオゾンで分解。オゾン処理水を生物活性炭吸着池に流し、活性炭に繁殖する微生物の働きで汚濁物質を取り除く。この2工程を加えることで、カルキ臭やかび臭の原因物質を完全に除去することが可能になる。
都水道局では92年、金町浄水場に全国2番目となる高度浄水施設を導入。96年には二つ目の施設を建設し、これまでは従来の浄水3分の2と高度浄水3分の1を混ぜて供給してきた。現在進められているのは昨年4月に着工した3期工事(総工費380億円)で、12年度末に完成すると、100%の高度浄水が供給できるようになるという。
利根川水系から取水する5浄水場のうち、三園(板橋区)、東村山(東村山市)両浄水場では、既に高度浄水施設が完全導入されている。また、金町浄水場のほか、三郷(埼玉県三郷市)、朝霞(同県朝霞市)両浄水場でも100%高度浄水化に向けた工事が進められており、13年度末までには利根川水系の水道水がすべて高度浄水処理されることになる。
都水道局総務部の尾関元・調整担当課長は「高度浄水処理した水道水は、冷やせば買った水と見分けがつかないレベルだ。水道水も質のよさが求められおり、今後は『東京の水はまずい』というイメージを払拭(ふっしょく)したい」と話している。
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◆メモ
◇23区東部の250万人に供給
金町浄水場は利根川水系江戸川から取水し、東京では4番目の浄水場として1926年に供給開始。当初は砂の層に水をゆっくり流すことで微生物が汚れを分解する「緩速ろ過方式」を採用していたが、63年に汚れの塊を人工的に作り出す凝集剤を用いた「急速ろ過方式」に切り替えた。現在は都水道局が運営する11浄水場のうち、2番目の規模となる1日150万立方メートルを浄水、23区東部の約250万人に供給している。福島第1原発事故の影響で、3月末に浄水から高濃度の放射性ヨウ素が検出されたが、その後の測定で異常は確認されていない。
8月25日朝刊
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